TOP絵

特別企画『暁と黄昏コラム』

2015/12/20 第五回(最終回)


Track9「愛のカタチ」

この曲に関して、恐らく前曲との繋がりがわかりにくいと思うので説明させていただきます。
「裁判という名の死刑宣告」にてオルニスは死刑(斬首刑)を言い渡され、その場で処刑されることになりました。
フリンデルも裁判所に向かってはいるものの、間に合いそうにありません。
断頭台にて斧が振り下ろされ、オルニスが死を覚悟したその時、突然温かい何かが自分を覆いました。
目を開けると、そこには月の女王であるセレネの姿が。
後ろに倒れたセレネを抱き起こすと、背中から大量に出血していました。
セレネがオルニスを庇ったためでした。
その行動に誰もが驚きましたが、一番驚いていたのはセレネ自身でした。
彼女は生まれながらの王族であり、生き方も何も全て決められていました。
恋した相手に想いを伝えることすら禁じられていたセレネは、その相手を永遠に自分の手元に置いておくために冤罪という鎖に繋がせることにしました。
その相手こそがオルニスであり、その彼に近づいたフリンデルが許せませんでした。
その後オルニスの心に自分が入る余地がないとわかってしまったセレネは、いっそのことフリンデルとオルニスを永遠に離ればなれにしてしまった方がいい。
つまり、オルニスが処刑されてしまった方がいいと思いました。処刑の直前までは。
しかし、いざその時が来たら、国のことも何もかもを忘れて咄嗟にオルニスを庇っていたのでした。
自分にそんな愛の形があることを知ったセレネは笑顔で昇天します。
誰もが呆然とするなか、月の国の民が声を上げます。
「よくも我らが女王を!」と。
そこから波紋が広がるように、争いが始まってしまいます。


Track10「エピローグ〜太陽はまた昇る〜」

一方フリンデルは、セレネがオルニスを庇った時に姿を現します。
セレネがこれまで語れなかった恋心をオルニスに告げ、争いが始まる一部始終をただ呆然と眺めていました。
そして、自国の兵に避難するよう命じられます。
もちろんフリンデルはそれを無視してオルニスの下に駆け寄ろうとしますが、混乱した裁判所内ではそれも叶わず、結局兵に引きずられるように連れ出されてしまいます。
その時フリンデルは誓います。
「必ずこの戦争を終わらせ、誰もが自由に暮らせる平和な世界を作る」と。
それから数年後。
戦争の最中にアポリナリアは何者かに暗殺されます。
誰が行ったかは結局謎のまま。
フリンデルが国の女王となり、その後「太陽の国と月の国が和解する」という形で戦争が終結します。
そして、二国は合併し「暁と黄昏の国」という新たな名前がつきました。
その後、この国はどのような行く末を辿るのか。
フリンデルは再びオルニスに会うことが出来たのか。
誰がアポリナリアを暗殺したのか。
どのように二国が和解していったのか。
想像の余地があった方がいいと思うので、それらはあえて本編内でもここでも語りません。
決して投げっぱなしとかではないですよ、はい。

最後になりましたが、この作品を聴いてくださった方、作品づくりにご協力いただいた方、そしてこのコラムを見てくださった方、本当にありがとうございます。
この作品をきちんと終結させられたのは、そういった方々がいてくださったからこそだと思います。
当コラムはこれで終わりですが、今後も自身の作品を発表したり、他者様の作品づくりにご協力させていただいたりと、様々な活動をしていく予定です。
ですので、これからも応援してくださると嬉しいです。
本当にありがとうございました!


[←コラムトップページに戻る]

inserted by FC2 system